評価:
中村仁一,中村伸一
メディアファクトリー
「大往生したけりゃ医療とかかわるな」の著者・中村仁一氏と総人口8500人の町医者・中村伸一氏との対談。
名前が一文字違いなので、親子?兄弟?と思ったのだが、どうも「逝き方」に対する考え方に共通点が多いだけらしい。
終戦時の1945年頃の日本の平均寿命は、男女とも50代であった。(1947年/男50.06才・女53.96才)それでも、1800年代後半よりはずいぶんと伸びたのだ。その後、日本人の平均寿命はどんどん伸び、2012年は男性79.94才、女性86.41才である。
高齢化が進むにつれて、要介護者が増え、若者の介護に対する負担が増える・・・なぁ〜んていう話は聞き飽きた。
今度は、どういう死に方をしますか?という話だ。そんな本が書店に沢山ならんでいる。
こういう議論が出来る事自体、日本はなんて幸せな国なんだろうと思う。
どんな死に方を選ぼうと、それは著者の考えに過ぎない。癌で亡くなる準備を十分にして安らかに逝こうが、心臓発作である日突然自分が死んだことも気づかずに逝こうが、いくらご説明いただいても本人次第だと思う。
もしかしたら、そんな事考える前に惚けちゃって自分がどうなってるんだかわからなくなるかもしれない。寝たきりでただただ息をしてるだけになってしまうかもしれない。
ただ言えるのは、この本の中にもあるように「生き方=逝き方」なのだろう。自分がどう生きたいかが、最終的にどう逝くかにつながるのだろうなと思う。そんなわけで、また「今出来ることを一生懸命」と改めて思った次第です。